飼料サプリメントを正しく選ぶには?

飼料サプリメントは、動物が普段食べる飼料に不足している栄養素を補うために使用されます。サプリメントは飼料に取って代わるものではなく、あくまでもそれを補うものです。サプリメントを加えることで、動物に適切な量の栄養素を摂取させることができます。栄養は、動物の発育・成長・繁殖に重要です。また、外的要因で落ちた免疫システムも強化します。このガイドでは、飼料サプリメントを選ぶ際に考慮すべき様々なポイントについて説明していきます。

飼料サプリメントを見る

  • 飼料サプリメントの選び方

    飼料サプリメントの選択は、家畜の種類から行います。 家畜に必要な栄養素には、ミネラル、ビタミン、微量元素が含まれ、液体タイプや乾燥タイプのものがあります。 このガイドでは、以下のポイントに焦点を当てながら飼料サプリメントの選び方について説明していきます:

    • 飼料サプリメントは、飼料の代わりに使用できるか?
    • なぜサプリメントを加えるのか?
    • ミネラルについて
    • ビタミンと微量ミネラルについて
    • 液体、錠剤、粉末タイプのサプリメント
  • サプリメントは、飼料の代わりになるか?

    VITALAC社の飼料サプリメントVITABIOCELL

    VITALAC社の飼料サプリメントVITABIOCELL

    結論から言うと、サプリメントは、飼料の代用品にはなりません。 動物の健康を害することになるので、決して主な食料として与えてはいけません。しかし、飼料にサプリメントを加えることは、よく勧められています。 飼料サプリメントを正しく取り入れるには、獣医の指示に従い、毎日与える飼料にサプリメントを混ぜます。 サプリメントは栄養不足予防や栄養素レベルの向上に効果的です。

    飼料サプリメントと添加物の違いは、いたってシンプルです。 飼料には、濃厚飼料(穀物)と粗飼料(乾草、サイレージ、牧草)があります。 飼料添加物は、消化を助けたり、食欲を増進させ体重を増やすなど、特定の機能を果たすために飼料に加えられます。 飼料サプリメントは、飼料に加える栄養素で、飼料全体の栄養バランスやパフォーマンスを向上させます。

  • サプリメントを加える理由?

    家畜が摂取した食物は、人間が食べる食肉や副産物の品質に影響を与えるため、動物と人間の健康は関連していると言えます。 そのため家畜は、基本的な健康要件を維持し、成長を促進させるために、水、ミネラル、ビタミン、タンパク質をバランスよく摂取する必要があります。 上に述べたように、サプリメントは栄養摂取を促進し、家畜の健康を増進します。特に以下の点に効果があります:

    • 消化不良
    • 栄養の欠乏
    • 免疫システム
    • 成長の最適化
    • 繁殖
    • 食欲増進
  • 動物に必要な多量ミネラルとは?またなぜ必要なのか?

    飼料サプリメンは、牛、家禽、豚、羊、馬、ヤギなどの動物の種類ごとに分類されます。 ミネラル、ビタミン、タンパク質、脂質、アミノ酸などの主成分別に分類されたサプリメントもあります。 飼料用サプリメントに最も重要な栄養素は、多量ミネラル、ビタミン、微量ミネラルです。以下は、主な多量ミネラルとその機能です:

    リンは、骨格の構成、エネルギー代謝、成長、乳汁分泌に役立ちます。 リンのバランスが崩れると、特にカルシウムが過剰になり、そのバランスが崩れると、成長や乳汁分泌の低下、跛行、繁殖力の低下を引き起こす可能性があります。

    カルシウムは、骨格、筋肉機能、血液に使われます。 カルシウム不足は、乳熱、跛行、骨折の原因となります。 また、微量元素が過剰な場合、その吸収を抑えます。 

    マグネシウムは、エネルギーと筋肉の代謝に使われ、飼料の消化を著しく向上させます。 マグネシウムが不足すると家畜は過敏になり、攻撃的になったり、筋肉の震えで耳が後ろに引かれたりします。 また、それほど重くない症状としては、乳熱や子宮筋力の低下が原因で起こる分娩時の問題が挙げられます。

    ナトリウムは、神経伝達、筋肉、血液に使われます。 主な細胞外陽イオンとして機能し、体内の浸透圧の維持や水分調節に不可欠です。 また、栄養素を体中に運び、細胞から老廃物を除去します。

  • ビタミンについて知っておくべきこととは?

    ビタミンは、動物生体の正常な代謝過程に不可欠な有機物質で、プレミックスで飼料に加えられています。 ビタミンは、組織や骨の成長、健康維持、繁殖能力など、さまざまな代謝過程に不可欠です。 さらにビタミンは、動物の寿命、生産性、肉質を向上させます。 ストレスレベルを下げ、腸内環境を改善し、免疫システムを高めることで、抗生物質を使う必要性も減らすことができます。

    ビタミンは、動物の体内で特定のビタミンを合成できない、またビタミンを十分に摂取できないことから、飼料サプリメントや添加物で補う必要があります。 推奨されているビタミン量は、動物の種類、年齢、機能、生産性などにより異なります。 複合ビタミン剤を飼料に加えることで、家畜の健康をよりよく管理することができます。

    家畜ごとにビタミンA、D、Eの摂取量を確認することも大切です。 ビタミンAは成長、生殖、乳汁分泌に必要です。 ビタミンDはカルシウムとリンの吸収に必要です。 ビタミンB群は家畜のルーメンで合成されるため、一般的に家畜に必要ないですが、子牛や単胃動物には必要です。 ビタミンEは麻痺の予防と卵の孵化に必要です。

    以下は、乾物中のビタミンA、D、Eの濃度です:

    • ビタミンA: 4,200IU/kg 
    • ビタミンD: 1,000IU/kg
    • ビタミンE: 15IU/kg
  • 微量ミネラルについて知っておくべきこととは?

    微量ミネラル(微量元素または微量金属)は、動物の体内に微量に存在するミネラルであるため、必要とされる量は、多量ミネラルに比べて少ないです。 一般的に動物に必要な微量ミネラルは、鉄、銅、亜鉛、マンガン、クロム、セレンです。 これらは、動物の成長や発育、免疫、繁殖などの代謝機能に必要な必須栄養成分です。 中程度の欠乏であっても、動物の生産性に悪影響を及ぼす可能性があります。 以下は主な微量ミネラルの働きです:

    • :免疫、繁殖、皮膚と蹄、鉄代謝、骨の発育と維持。 
    • :酸素運搬、免疫、乳汁分泌、筋肉の発達。
    • 亜鉛:免疫、繁殖、皮膚と蹄、筋肉の発達、乳汁分泌、卵殻の質。
    • マンガン:免疫、繁殖、消化、代謝、健康な骨の成長。
    • セレン:免疫と抗酸化活性。
  • どの種類の飼料サプリメントを選べばよいのか?

    Animal feed supplement -

    deltavit社の飼料サプリメントDelta® ACIDOLINE®

    Animal feed supplement- Nia-Drench -

     heemskerk Dairy社の飼料サプリメントNia-Drench

     

    動物の種類、年齢、生理学的欲求に合うサプリの種類と与え方を選びます。 

    一般的に、鳥用のサプリメントは液体または粉末状で、飲み水に混ぜて与えます。 大型動物用のサプリメントは、粉末や錠剤で餌や飲み水に混ぜたり、直接与えることができます。 動物用サプリメントは、飼い主が与える様々なケアの一つとなっています。 適切なサプリメントを与えるということは、動物の健康と快適な生活に配慮するということになります。

  • 有機飼料サプリとは何か?

    Purina Mills社の飼料サプリメント

    Purina Mills社の飼料サプリメント

    有機基準を満たした家畜の栄養改善を目的とした飼料(まぐさや濃厚飼料)、サプリメント、添加物などの組成を考慮することは、とても大切です。 有機飼料には、有機認証を受けた材料が原料として使用されていなければなりません。 これには、サプリメントや添加物に含まれるすべての材料も含まれます。 そのため、有機ラベルを十分に理解し、分からないことがあれば、認証機関に確認することが重要です。 また、認証を受けていない飼料を農場で使用する場合は、事前に認証機関に確認をとりましょう。 有機農業で禁止されていることは、以下の通りです:

    • 成長促進のためのホルモン剤を含む薬剤
    • 動物に必要な栄養を超えるサプリメントや添加物
    • 屠殺された哺乳類または家禽類の血液、肉、骨を含む畜産副産物
    • 抗生物質またはイオノフォア
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